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ドロップ、と聞いて真っ先に思い浮かべるのは、私が中学生時代の 自転車通学中に起きた事故のことだ。 ある天気の良い土曜日のこと。私の生まれ育った田舎では、晴れの 日が3日と続くことはまれで、まあ、調子よく土手の上の遊歩道 (皆が通勤通学に使う、やや狭いが、自転車が行き違い出来ないほど ではない)を自転車で帰途に着いていた。何年生の時だったかは忘れ てしまったが、おそらく部活の無い昼下がりにそこを通り過ぎようと していたのだった。その当時の少年達は今のように『ママチャリ』に 乗ることはまれで、いわゆるサイクリング車(懐かしい響きだ)に毛 が生えたような、というか、前後ライトにセンターギヤシフトレバー、 サイドに折りたたみ式のカゴ、26インチ前後の黒い自転車に乗って いるのが普通だったと思う。メーカーオプション(笑)でスピードメ ータが付いていたりフロント・リトラクタブルヘッドライト(4灯) リヤ・電池式のウインカーライト、油圧ディスクブレーキ、などとい うガジェットがてんこ盛りで、少年達は自転車の操縦そのものより それらに気を取られて、土手から川に落ちたり、同じ様な自転車同士 正面衝突したものだった。 まあ、私の自転車は、適度にそれらガジェット類は卒業で、取り外し たり簡易なタイプに取り替えて軽量化したものであり、ようするに、 本当の憧れであるサイクリング車(懐)により近づけたものであった。 しかし、校則で定められた、『ドロップハンドル禁止』という、いまか ら考えてみれば全く理解できないルールを、しかもちゃんと守って、 メーカー出荷時のいわゆる『セミドロップ・ハンドル』のままにして いた(下のナショナル自転車の画参照)。 話はかなり逸れたが、そういう自転車で普通に流して帰っていたところ、 50m程前方に、不意に農夫が現れた。鍬を担いでこっちに向かって歩 いてくる。よけようとハンドルを切ったところ、その農夫のおっさんも そちらによろりと避ける。慌てて反対にハンドルを切ったところで、 おっさんもそちらへ。というのを恐らくものの数秒間の出来事なのだろ うが2,3回繰り返した後、ガッチャーン、と見事におっさんに激突し てしまった。こちらも転倒して土手を数m滑り落ちた。ようやく立ち上 がって自分の四肢に問題ないかを確認の後、土手の道へ上がってみると おっさんが仰向けにひっくり返って、うーとか、小さいうめき声を上げ ていた。たまたま通ったおばちゃんが近所に救急車を呼びに行ってくれ た。私は為す術もなく、相変わらずうめくおっさんを呆然と眺めていた (と思う)。幸いにもおっさんは軽傷だったらしいが、後から聞くとその おっさんは某国鉄の職員で、休みの日に昼間から酔っぱらって畑仕事を していた帰りにその事故に遭い、そのあと2ヶ月ほど保険金やら慰謝料 目当てで入院していた、という話を親から聞いた。結局のところ、私の 前方不注意であるのだけれど、交番に行き取り調べを受け、その後入院 先にお見舞いに行ったりと、中学生にとっては辛い日々が少しだけ続い たのだけれど、親の方は影でもっと大変だったろう。 しかし、学校を休む理由もないので、翌週からも元気良く自転車で学校 に通っていたのだが、一ヶ月も経たないうちに、今度は登校中に私が 自動車に追突される、という事故に遭ってしまった。その時は恐らく 数m跳ね飛ばされてアスファルトに叩きつけられたと思うのだけれど、 不思議と大怪我は無く(とはいえ、ズボンは破れ、シャツは血まみれに なったけれど)、大丈夫?と駆け寄る女性ドライバーになぜか、「大丈夫 です大丈夫です」と痛笑いしながら自転車で逃げるようにその場を立ち 去ったのを覚えている。何故か恥ずかしかったのだろう。しかし、事故 を起こしたドライバーの方が、学校かどこかに問い合わせをして、私の 家まで手みやげを持ってお見舞いに来てくれた。そのときもなぜか気恥 ずかしさが先に立ったもので、わかったから早く帰って欲しいな、と 思ったものだった。 と、連続して、その事故を起こしたり遭ったり、というのが続いたせい で、家の年寄り(ばあさん)が過剰な心配というか、怒りというか逆上 して、私の居ない間に勝手に自転車屋に自転車を持って行き、そのセミ ドロップハンドルを逆さまに付けなおして私に寄こした。ようするに その寝たような運転姿勢がイカンのだ、ということらしい。 その見てくれは、スポーツ車にママチャリのハンドルを付けたような、 訳の分からない、なんとも無様な恰好だ。 これはかなりの屈辱で、しばらく自転車に乗る気が起こらなかった。 しかし、学校に行かないわけにもいかず、そのアップハンドル状態で学 校に行ったら、当然、だれも同情するはずもなく、単なるひやかしの ネタにしかならなかった。恥ずかしくてハンドル全体を段ボールで囲っ てしまおうかと思った。しかし、そのころ、仲の良い自転車好きの友人 が、いいものがある、と救いの手をさしのべてくれた。バーハンドルで ある。これなら、セミドロより姿勢は高く、なおかつ、恰好良い。 ばあさんの逆上の炎が納まった頃、こっそりと自転車屋で中古のバーハ ンドルを安価で入手し、友人の指導のもと交換した。おー、これこそ我が 求める道よ、と悦に入ったものだったが、果たして、この自転車に乗って 家に帰っていいものだろうかと、どきどきしながらペダルを漕いだのを 覚えている。 大人になってから、わりとちゃんとしたスポーツサイクルを自分で買った りしたのだけれど、未だにドロップハンドルの呪怨か、手を出すことが出 来ない。もっともバーハンドルのほうが街乗りには楽なのだけれど。 この広告の自転車は画期的なものだったけど、今はもう無いね。FFって。 20年以上前で5万円近いというのは、相当高価なものだったのだね、自 転車って。大事にしたわけだ。 しかし、三浦友和の体格にこの自転車はないだろう、と思うね。 @@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@ つぎはだれだ つぎのテーマーは 【きんく】 だとおもうよ!
by wacky_racers
| 2008-04-25 17:22
| わんたん(金曜日)
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