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ぶぉん。 タイムマシンがやってきた。 「こんにちは」 「はい、こんにちは」 「申し訳ありませんが、私と一緒に来てください」 「はぁ」 ぶぉん。 「着きました」 「ここはどこですか?」 「16世紀の初頭ですね」 「はぁ」 「というわけで、申し訳ありませんが、 今からあなたにはレオナルド・ダ・ヴィンチをやってもらいます」 「はぁ?」 「歴史のどこを探してもレオナルドさん本人が不在なもので 代わりの人が必要なのです」 「え、いや、私じゃ無理でしょ」 「あなたは昔、よく言ってたじゃないですか。自分みたいな凡人でも 過去に行ってナンチャラやれば偉人扱いされるって」 「それは誰でもする妄想でしょうが」 「ともかくお願いします。さしあたって、取り急ぎ、まず、描いてください」 「何を?」 「あれを。例の、あれを。モナリザを」 「えぇー」 「あと5分で描いてください。人が見に来ます」 「いやいや、無理ですって」 「いいんです。あなたが描きさえすれば、それが後生のモナリザになります」 「えー、そもそもモナリザって、けっこう晩年の作品じゃなかったでしたっけ」 「50歳で描き始めたことになってます」 「それ以前の作品は?」 「タイムマシンでなんとかします」 「じゃ、この状況もなんとかしてくださいよ」 「無理です。人間ひとりを運ぶには、今、このタイミングしかなかったんです」 「えーっ……」 「さぁ、あと3分しかありません」 「つっても、ここ、黒い絵の具しかないじゃないですか」 「そうですね」 「筆もないし」 「そこに、なんか棒っきれがあるじゃないですか」 「こんなんで描くんですか」 「いいから、早く」 「えーと、モナリザ、モナリザ。女の人が笑ってりゃいいんですかね」 「大丈夫です」 「後ろに山とか描いてありましたっけ」 「たしか、ありましたね」 「えーと、あぁ、こりゃ、アンタッチャブルの山崎だな。まぁいいや」 「大丈夫です」 「大丈夫じゃないでしょう。んー。遠近感出さなきゃ。 山の手前っつーか、モナリザの左右に何かありましたっけ」 「どうでしたっけ」 「どうでしたっけじゃないでしょう。まぁいいや。何か描いときます」 「さぁ、急いで」 「えーと、こんな感じですかね。あれ、足はいらなかったかな」 「知りません」 「知りませんじゃないでしょう」 「と、人が来ますので、私は消えます」 ぶぉん。 「えぇー」 お次は【カメラ目線】で。
by wacky_racers
| 2008-11-24 12:38
| サヤツキ(月曜日)
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